床での座り方、大丈夫?体への影響と知っておきたい正しい姿勢

「椅子より床に座っている方が落ち着く」「和室でくつろぐのが好き」
そんな方、少なくないのではないでしょうか?
日本=和式=「床に座る文化」
寝具もベッドではなく布団を敷いて寝ている方もいると思います。
患者さんや利用者さんでそのような方も非常に多く見られます。多くは椅子やベッドでの生活をおすすめしますが、、、
でも実はその座り方ひとつで、身体にさまざまな影響が出るって知っていましたか?
この記事では、よくある床の座り方とそれぞれが身体に与える影響、そして体にやさしい座り方のコツまでわかりやすくご紹介します。
目次
よくある床での座り方と身体への影響
正座(せいざ)


両ひざを折り曲げてかかとの上にお尻をのせ、背筋を伸ばした状態。
僕は剣道部でしたのでよく正座をしていましたが、何度も足がしびれて立てなくなりましたね~
膝の調子が悪くなり、正座ができなくなったというお話もよく聞きます。
上のイラストのように腰が丸まった姿勢は肩こりや腰痛の原因にも。
身体への影響:
- 足のしびれやむくみ
- 膝関節への過度な負担👉強く曲げた状態、圧迫がかかる
- 高齢者は変形性膝関節症のリスクが増えることも
✏️【ワンポイント】
正座が苦手な方は、「正座用のイス」や「高反発のクッション」を使うと足の負担が軽減されます。
あぐら(胡座)



両膝を左右に開き、体の前で両足首を組んで座る座り方。
正座がしびれたときに「足を崩す」座り方。僕も比較的してしまう座り方です。
骨盤が後ろへ傾くため、腰が曲がり、背中が全体的に丸くなります。
背中から腰の筋肉が引っ張られた状態となるため、腰痛の原因になります。
身体への影響:
- 腰や背中への慢性的な疲労感
- 肩こり、腰痛の悪化
- 内臓が圧迫されることも
✏️【ワンポイント】
骨盤の角度を保つために、お尻の下に薄めのクッションを敷くのがおすすめ。
横座り(お姉さん座り)

両足を横に流して座る、特に女性に多い姿勢。
僕(男性はそういう傾向)は股関節を内側にねじるのが難しいため(関節の構造上)あまりやらない。
骨盤の片方が上に挙がった姿勢となり、背骨も歪んだ状態となる。
身体への影響:
- 俗に言う骨盤の歪み
- 腰痛や股関節痛の原因に
- O脚やX脚など下半身のトラブルにつながる可能性も
✏️【ワンポイント】
どうしても横座りになる場合は、左右交互に変えて座るなど、偏りを避けましょう。
体育座り(体操座り)

両膝を立て、腕をまわして抱えるようにして座るスタイル。学校での座り方。
股関節が深く曲がっているため、特に骨盤が後ろ、腰が丸くなる。
お尻の骨への負担も多く、痛みの原因にもなりやすい。
身体への影響:
- 腰や背中への慢性的な疲労感、骨盤周りの痛み
- 猫背姿勢の悪化
- 内臓が圧迫されて胃腸に負担がかかることも
✏️【ワンポイント】
体育座りが長く続くと腰痛につながるため、短時間のみにとどめるのが◎
床に座るときに意識したい、身体にやさしいコツ
座り方そのものを見直すことで、身体の負担はぐっと軽減されます。ポイントは以下の通りです。
骨盤を立てて座る
骨盤が倒れると背中が丸まり、腰への負担が増えます。
お尻の下にクッションやバスタオルを軽く敷くと、自然と骨盤が立ちやすくなります。
背もたれや壁を活用する
壁に背中をつけると、背筋が伸びて姿勢が安定します。背中と壁の間にクッションを入れるとさらに快適。
同じ姿勢を長く続けない
長時間同じ姿勢を続けるのは、どんな座り方でも負担になります。
タイマーをかけて小まめに立ち上がったり、軽くストレッチを入れるのが理想です。
左右非対称の姿勢は反対も
よくないと分かりつつも足を組んだりしてしまうのが、僕たちです。
普段組まない方を組んだり、バランスよく両方組むなど、左右のアンバランスを回避することが大事です。
まとめ:座り方を変えれば、身体がもっとラクになる
日本の文化には「床に座る」という美しい習慣がありますが、それによって腰やひざに負担をかけてしまってはもったいないですよね。
どんな姿勢も「良し悪し」ではなく、「どれだけ意識して座るか」が大切です。
日常の中で、少しでも自分の身体がラクになる工夫をしていきましょう。
ほんの小さな意識の変化が、将来の健康を守ってくれますよ。